○新型インフル:7歳以上で脳症多発 日本小児科学会で報告
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090924k0000m040079000c.html
東京都内で23日に開かれた日本小児科学会の新型インフルエンザ緊急フォーラムで、季節性に比べ年齢の高い小児の脳症が多く発生していることが報告された。同学会は学会内に対策室を設け、重症例の把握に乗り出す。
同学会によると、季節性インフルエンザの場合、脳症は2~4歳に多い。しかし、23日までに判明した新型インフルエンザでは、小児の脳症20例のうち、患者が最も多いのは7歳で、10歳以上も約4分の1を占めた。脳症患者の約2割に、ぜんそくの持病があった。
インフルエンザ脳症は、脳症は、初めてインフルエンザにかかった場合に心配される合併症です。通常季節性インフルエンザでは主に6歳以下の小さな子どもが発症し、インフルエンザの発熱から数時間から1日と神経症状が出るまでの期間が短いのが特徴です。
菅谷憲夫 神奈川県警友会けいゆう病院 小児科部長は、「今回の新型では、誰もが免疫がないため小中学生をふくめた広い年齢層のお子さんの保護者は、十分に注意して見守るようにしてください」とし、「タミフル・リレンザを投与していたからといって脳症が起こらないとは言えません」とおっしゃっています。
それを裏付けるように、9月24日、中学生が脳症という記事がありました。
○新型インフルで男子中学生が急性脳症
http://www.wbs.co.jp/news.html?p=4469
和歌山市内の中学校に通う12歳の男子中学生が、インフルエンザにかかり、意識障害や異常行動などが見られたことから、「インフルエンザ脳症」と診断されました。県内で「インフルエンザ脳症」と診断されたのは初めてです。この男子中学生は現在症状は安定し、病院で手当てを受けています。
和歌山市保健所によりますと、県内で初めてインフルエンザ脳症と診断されたのは、和歌山市内の中学校に通う12歳の中学1年生の男子です。この男子中学生は、おととい(22日)発熱があり、市内の医療機関で受診したところインフルエンザ簡易検査でA型の陽性反応が出たため、リレンザを投与して帰宅しました。しかしきのう(23日)朝、41度の発熱があり、呼びかけに応えないなどの意識障害や奇声を上げるなどの異常行動が認められたため、救急車で医療機関を受診し、インフルエンザ脳症と診断され入院したということです。そしてきょう(24日)、和歌山市衛生研究所でPCR検査を行ったところ新型インフルエンザの感染が確認されました。現在この男子中学生の症状は安定していて、病院で手当てを受けているということです。和歌山市教育委員会では、連休前に各学校にインフルエンザの予防について通知を出しましたが、今回の脳症の発生を受けて、あらためて手洗いやうがいなど予防の徹底を呼びかけるとともに、運動会など行事も多くなるので無理な開催をしないよう呼びかけることにしています。
そして、高校生も。
○高1女子がインフル脳症
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/chiba/090919/chb0909191817005-n1.htm
県は19日、八千代市に住む高校1年の女子生徒(15)が新型インフルエンザに感染し、急性脳症と診断されたと発表した。容体は安定に向かっている。では、どんな症状に注意をするとよいのでしょう。
県によると17日に40度の発熱があり、翌日から入院して治療を受けていた。鎮静剤の影響があるため人工呼吸器を付けた状態だが、熱は37度台まで下がったという。
日本小児科学会は、インフルエンザ脳症の早期の症状は、保護者等一般の方が注意すべき点で、これらの症状がみられたら医療機関(小児科であることが望ましい)を受診すること:
インフルエンザ様症状(発熱、気道症状)に加え、
A.呼びかけに答えない」など意識レベルの低下がみられる
(「私は誰?」「いま昼?夜?」「ここはどこ?」などと問いかけてみましょう)
B.痙攣重積および痙攣後の意識障害が持続する
C.意味不明の言動がみられる
としています。
脳症だけでなく、異常行動(タミフル等を投与されていなくても高熱から起きる可能性もある)からお子さんを守るためにも、最初の1~2日あるいは高熱が下がるまでは、保護者の方は通常より、お子さんの様子をよ~~く見守るようにしましょう。
日本小児科学会 / 新型インフルエンザ
http://www.jpeds.or.jp/influenza-j.html