2009年9月12日土曜日

妊婦さんへ

妊婦さんは、現在のところ新型インフルエンザに感染すると重症化される可能性があるとされています。

日本産科婦人科学会から、妊婦さんや医療関係者に向けて、頻繁に「新型インフルエンザ対応のQ&A」が更新されています。

妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対しての新型インフルエンザ(H1N1)感染に対する対応Q&A
 ▼今回(平成21年9月7日)改定の要旨
 http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20090907yoshi.html

今回(平成21年9月7日)改定の要旨
① ワクチンに関するQ&Aを加えたこと
② 一般病院へのアクセスが困難な場合にはかかりつけ産婦人科医が対応すること
③ 当然であるが、産科的問題(分娩や切迫早産症状など)は重症でない限りかかりつけ産婦人科医が対応すること
④ 重症例は肺炎が疑われる患者であり、それら患者は適切な病院への搬送が必要であること
⑤ 新型インフルエンザであっても簡易検査でしばしばA型陰性と出ることがあるので、周囲の状況から新型インフルエンザが疑われる場合は躊躇なくタミフル投与を勧めること
⑥ 母親が分娩前7日以内に新型インフルエンザ発症した場合、母児は別室として児への感染に関して慎重に観察すること


▼一般の方向け  http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20090907a.html

▼医療関係者向け (9月7日)  http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20090907b.html

 もしインフルエンザ様の症状が出たらどうしたらよいか、あらかじめ産婦人科のかかりつけ医とよく相談をしておきましょう。  ちなみに、WHO等は、妊婦さんや乳幼児、基礎疾患をもつ方々は、インフルエンザが疑われれば簡易検査を待たずに直ち(発症して48時間以内)に治療開始を、としています。

NHK情報番組

○NHKスペシャル「未知の脅威 新型ウイルス 日本は耐えられるのか」
 NHK総合/デジタル総合
 2009年9月13日(日)21:00~21:50

○ 「日曜フォーラム」 日本医師会市民公開講座 新型インフル
 (前出してますがもう一度)
 NHK教育
 2009年9月13日(日)18:00~19:00

期待できそうですね♪ o(^-^)o

2009年9月11日金曜日

ワクチンについて

ワクチンは有効! というのは確かですが、完全防御できる「切り札」ではないですし、異物を体に入れることになるので、副作用がまったくなくて当然というわけでもないんですよね。

どうも世間には「なにがなんでもワクチンをうたねば」という空気がただよっているように感じています。

ということで少しワクチンに関してまとめてみました~。
(減災どっとこむ「新型インフルエンザQ&A」と重複掲載です)
 http://www.gensai.com/swine_flu/qa_matome.html

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  • インフルエンザ・ワクチンは明らかに有効で、接種の目的は、重症化、肺炎、死亡のリスクを下げるとともに、多くの人に対して接種をすることで流行規模を小さくすることにあります。
  • 2009年秋冬に間に合わなくても、2010年度は多くの方への接種で、より一層の効果が期待されています。
  • とはいえ、接種したからといって、絶対に感染しないというものではありません(季節性インフルエンザのワクチンでも、ウイルス感染を完全には防御できず、発症、入院、死亡に対する効果には限界があるとされています。また、乳幼児ではワクチン効果が明確でなかったり、妊婦、慢性基礎疾患患者における安全性の成績は乏しいこと等が一部専門家から指摘されています)。
  • 新型のワクチンを接種した場合、理論的には2回接種すると防御レベルまで抗体があがるのではないか、と言われています(不活化ワクチンなので、リンパ球まで免疫がつかない弱いものです)。
  • 安全性について、そもそもワクチン接種は、異物を体に入れることになるので、ある一定の割合で副作用が出ます(副作用の程度は、軽い症状(局所的な腫れ、軽い発熱等)から、大変まれですが重篤な神経症状を呈するものまで幅があります)。
  • 国産の新型のワクチンは、季節性と同等の安全性がある、と考えられています(季節性と製法が一緒であるため。副作用がまったくないわけではありません)。
  • こうした安全性(副作用)、有効性と、個人や社会における新型インフルエンザのリスク・インパクトを鑑みて、接種するか否かを判断する必要があるとする専門家もいて、議論がわかれるところです(一般企業・組織で必ずワクチン接種しましょうと取り決めるといったことにはなじみません)。
  • 2009年9月9日現在、輸入されるというワクチンは、製法が国産と異なるため、その治験結果等、情報開示、補償制度の確立が求められています(輸入のものだから危ない、有効性が低い、と決まったものではありません)。
  • もし、2009年秋冬に接種の順番にもれても、「重症化してしまうのでは」と心配することはありません。日本には、タミフル・リレンザが十分にある(ない国もある)ことから、インフルエンザ様の症状が出たら、48時間以内に診療・処方を受けるようにしましょう。ワクチンよりこちらのほうがはるかに大事という見解(菅谷憲夫・神奈川県警友会けいゆう病院小児科部長)もあります。
  • 高齢者は、インフルエンザ感染によって重症化を防ぐために、「肺炎球菌のワクチン」の接種をかかりつけ医とご相談ください。日本では一生に一度の接種しか許されていませんが、1回の接種で5年有効です(現在売り切れで入荷は少し時間がかかるとのこと)。
  • このインフルエンザシーズン、新型のワクチンには数に限りがあり、すべての人が接種できるようにはなりません。ワクチンを、とお考えの方は、まずは季節性インフルエンザの接種を済ませておきましょう(季節性と新型が同時にかかると重症化する恐れがあります)。

2009年9月9日水曜日

「日本医師会市民公開講座」

平成21年9月13日(日)午後6時より、NHK教育テレビ「日曜フォーラム」にて放送されます。

「新型インフルエンザ(H1N1)の教訓」(9月5日収録)
 http://www.med.or.jp/etc/koza21/

シンポジウムの出席者は、
 庵原 俊昭(国立病院機構三重病院長)
 和田 耕治(北里大学医学部衛生学公衆衛生学助教)
 正林 督章(厚生労働省健康局結核感染症課 新型インフルエンザ対策推進室長)
 飯沼 雅朗(日本医師会常任理事/感染症危機管理対策室長)

基本的な知識から診療を受け方まで、幅広くカバーされた内容でしたので、参考になると思います。

2009年9月7日月曜日

ワクチンについて、パブリックコメント募集

厚生労働省/インフルエンザワクチンについてパブリックコメントの募集

○「新型インフルエンザワクチン(A/H1N1)の接種について(素案)」に関する意見募集について    

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=495090157&OBJCD=100495&GROUP=

締切日 9月13日

○「ワクチンの非臨床試験ガイドライン及びワクチンの臨床試験ガイドライン(案)に関する意見の募集について」  http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=495090153&OBJCD=100495&GROUP=

締切日 9月30日

ワクチンの有効性、安全性について、国産ワクチンの安全性は季節性と同じ作り方をしているので、ほぼ大丈夫という話ですが、輸入のものでは議論がわかれるところです。

ワクチン接種は、新型インフルエンザに対して絶対ではないというのも覚えておきたいところ。

2009年9月6日日曜日

肺炎球菌ワクチンが売り切れ

インフルエンザ・ウイルスに感染すると、大きくわけて2つ、それをきっかけとして重症化・死亡するケースと、インフルエンザ・ウイルス自身が悪さをして重症化・死亡するケースとにわかれます。

肺炎球菌は、インフルエンザのウイルスではなく「細菌」によって亡くなるケースを少なくしようというワクチンで、日本では一生に一度しか接種できないため、いまは高齢者(70歳、80歳を超えるような)に対して、新型が流行るこの時期の接種が最適といわれています。

新型インフルエンザのワクチンがまだわからない状況なので、まずは季節性インフルエンザワクチンの接種をおすすめしますが、肺炎球菌ワクチンは、9月後半(実際の供給は10月中旬ごろ?)には輸入できる見通しとのことなので、身近に高齢者がいらっしゃるようであれば、ぜひかかりつけ医と相談してみるようすすめてみてください。

新型インフル 予防策で注目 肺炎球菌ワクチン品切れ
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090904-00000555-san-soci

 新型インフルエンザの感染が拡大するなか、インフルエンザワクチンとの併用予防策として注目されている肺炎球菌ワクチンが、国内でほぼ品切れになっていることが4日、分かった。販売元は前年の5倍の量を確保していたが、注文はすでに前年の10倍以上、問い合わせも相次いでいる。追加発注分は9月後半には輸入できる見通しだが、そのころにはすでに流行シーズンに入っていると予測されており、医療関係者は気をもんでいる。

 肺炎球菌ワクチンは一度接種すると5年以上効果が持続し、インフルエンザワクチンとの併用で、肺炎での死亡リスクは8割程度減るとされる。新型インフルエンザ患者の死因に肺炎が多いことから注目が集まっており、現在は全国で129市区町村が、接種に対する公費助成を行っている。 肺炎球菌ワクチンは米国では65~70%と高い摂取率だが、日本ではまだ認知度が低く5%。今年5月に国内で初の感染者が確認された兵庫県では、有識者による対策検証委員会でワクチンの有効性が指摘され、接種の推進に向け検討が進められることになった。

 だが、国内で新型インフルエンザ感染者の死亡が確認された8月以降、国内唯一の販売元、万有製薬(東京都千代田区)には注文が殺到。同社は今年、昨年度の販売実績(約27万人分)の5倍を供給する計画だったが、すでに10倍の注文が入っており、現在は安定供給のため出荷制限をしつつ、輸入元の米国の親会社に注文中で、9月後半には輸入できる見通しという。 ただ、輸入後に国の検定を受けて市場に流通するまでの時間がかかるため、実際の供給は10月中旬ごろの見込み。同社の担当者は「米国ではすでに備蓄体制に入っており、日本も国としての体制をとる必要があるのでは」と話す。

 兵庫県内のある開業医は、毎月一定数を注文していたが、インフルエンザに備えて多めに注文したところ、卸元業者に「しばらくは無理」と言われた。重症化の可能性が高いとされる透析患者には必ず接種するよう呼びかけてきたこともあり、「流行に入るまでに接種しないと意味がない。ハイリスク患者への重点供給などの体制も必要では」と話している。

新型インフルエンザ対策

HPなどで公開してきましたが、新型インフルエンザは日々トピックスがあります。
 http://www.gensai.com/

それらを全部網羅はできませんが、大事な情報をお届けしていきますね~。

質問などがありましたら、随時、お寄せください。