2009年9月11日金曜日

ワクチンについて

ワクチンは有効! というのは確かですが、完全防御できる「切り札」ではないですし、異物を体に入れることになるので、副作用がまったくなくて当然というわけでもないんですよね。

どうも世間には「なにがなんでもワクチンをうたねば」という空気がただよっているように感じています。

ということで少しワクチンに関してまとめてみました~。
(減災どっとこむ「新型インフルエンザQ&A」と重複掲載です)
 http://www.gensai.com/swine_flu/qa_matome.html

----------------------------

  • インフルエンザ・ワクチンは明らかに有効で、接種の目的は、重症化、肺炎、死亡のリスクを下げるとともに、多くの人に対して接種をすることで流行規模を小さくすることにあります。
  • 2009年秋冬に間に合わなくても、2010年度は多くの方への接種で、より一層の効果が期待されています。
  • とはいえ、接種したからといって、絶対に感染しないというものではありません(季節性インフルエンザのワクチンでも、ウイルス感染を完全には防御できず、発症、入院、死亡に対する効果には限界があるとされています。また、乳幼児ではワクチン効果が明確でなかったり、妊婦、慢性基礎疾患患者における安全性の成績は乏しいこと等が一部専門家から指摘されています)。
  • 新型のワクチンを接種した場合、理論的には2回接種すると防御レベルまで抗体があがるのではないか、と言われています(不活化ワクチンなので、リンパ球まで免疫がつかない弱いものです)。
  • 安全性について、そもそもワクチン接種は、異物を体に入れることになるので、ある一定の割合で副作用が出ます(副作用の程度は、軽い症状(局所的な腫れ、軽い発熱等)から、大変まれですが重篤な神経症状を呈するものまで幅があります)。
  • 国産の新型のワクチンは、季節性と同等の安全性がある、と考えられています(季節性と製法が一緒であるため。副作用がまったくないわけではありません)。
  • こうした安全性(副作用)、有効性と、個人や社会における新型インフルエンザのリスク・インパクトを鑑みて、接種するか否かを判断する必要があるとする専門家もいて、議論がわかれるところです(一般企業・組織で必ずワクチン接種しましょうと取り決めるといったことにはなじみません)。
  • 2009年9月9日現在、輸入されるというワクチンは、製法が国産と異なるため、その治験結果等、情報開示、補償制度の確立が求められています(輸入のものだから危ない、有効性が低い、と決まったものではありません)。
  • もし、2009年秋冬に接種の順番にもれても、「重症化してしまうのでは」と心配することはありません。日本には、タミフル・リレンザが十分にある(ない国もある)ことから、インフルエンザ様の症状が出たら、48時間以内に診療・処方を受けるようにしましょう。ワクチンよりこちらのほうがはるかに大事という見解(菅谷憲夫・神奈川県警友会けいゆう病院小児科部長)もあります。
  • 高齢者は、インフルエンザ感染によって重症化を防ぐために、「肺炎球菌のワクチン」の接種をかかりつけ医とご相談ください。日本では一生に一度の接種しか許されていませんが、1回の接種で5年有効です(現在売り切れで入荷は少し時間がかかるとのこと)。
  • このインフルエンザシーズン、新型のワクチンには数に限りがあり、すべての人が接種できるようにはなりません。ワクチンを、とお考えの方は、まずは季節性インフルエンザの接種を済ませておきましょう(季節性と新型が同時にかかると重症化する恐れがあります)。

0 件のコメント:

コメントを投稿