2009年10月16日金曜日

ワクチンの有効性ほか

 まずは朗報から。

国産ワクチン、1回の接種で効果 厚労省
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091016-00000050-mai-soci

 厚生労働省は16日、新型インフルエンザの国産ワクチンについて、「1回の接種で効果的な免疫反応が期待できる」とする治験結果を公表した。新型インフルエンザは大半の人が免疫を持たないため、これまで2回接種を前提にしていた。だが、1回接種で十分になった場合、接種人数が増える可能性がある。

 治験は北里研究所が製造したワクチンについて9月17日から健康な成人200人に対して実施。通常量(15マイクログラム)を皮下注射した結果、血液中で免疫として働く抗体の量が4倍以上上昇するなど、ワクチンの有効性を示す基準を満たした人が96人中72人(75%)で、ワクチンとして有効と評価される国際基準の40%を上回った。また倍の量(30マイクログラム)を接種した98人では86人(87.8%)に上った。

 ワクチンを接種した後の副作用は45.9%の人にあり、接種個所が赤く腫れたりする頻度が高かった。比較的重い副作用として急なアレルギーショックなどもあったという。
 新型インフルエンザのワクチン接種回数を巡っては米厚生省も9月、成人に対する臨床試験結果から、1回の接種で十分な免疫効果を得られたと発表していた。

 ワクチンの効果については、朗報ですね。
 副反応に関しても報告がありますが、ちなみに、8/20、8/27新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会の資料「予防接種後副反応報告書集計報告」によると、インフルエンザでは、ワクチン接種者数13,064,354人に対して、副反応報告症例数25。頻度は、10,000人当たり、0.01913です。

 ワクチンについてより詳しい内容は、厚生労働省HPを参照のこと。
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/inful_vaccine.html

 そして、5月から専門家がずっと指摘してきましたが、早くも医療機関パンクの予兆が。

新型インフル:患者殺到続けば危険 愛知県病院協会が声明
 http://mainichi.jp/select/science/news/20091016k0000e040073000c.html
 


 新型インフルエンザの拡大が続く中、重症緊急患者を受け入れる3次緊急病院にインフルエンザを疑う受診者が土日祝日に殺到していることが分かった。愛知県病院協会が15日明らかにしたもので、稲垣春夫会長(トヨタ記念病院院長)は「現場はパンク状態。患者の殺到が続けば、事故が起きる心配もあり、冷静な対応をお願いしたい」などとする緊急アピールを発表した。

 同協会などによると、名古屋第2赤十字病院(名古屋市昭和区)では、今月10~12日の3連休、インフルエンザではないかと訴える受診者が平日の4~9倍にあたる約130~280人訪れた。また、名古屋掖済会病院(同市中川区)でも、小児科で通常の土日祝日の4倍に上る受診者が訪れ、診察まで4時間待ちだったという。土日祝日に開業医が休みになるのが原因とみられ、病院では医師を増員するなどして対応に追われているという。

 そうしたことを受けて、厚生労働省から、呼びかけ。

国産ワクチン1回で効果 新型インフル臨床報告
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091016-00000075-san-soci

(一部抜粋)

安易な受診やめて
 厚生労働省の足立信也政務官は16日の記者会見で、11日までの1週間に全国約5千の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数が1機関当たり12・92人と、前週の6・40人から倍増し、流行が急速に拡大していることを明らかにした。
 その上で足立政務官は「念のための受診も多く、重症者への対応が遅れる可能性が出ている」として、安易な受診を控えるよう注意を呼び掛けた。

 医療施設のパンクについては、5月来専門家がずっと指摘してきたところですが、ワクチン接種の混乱も相まって地域の医療体制は整っていないところが多いようです。
 自治体もいまワクチン接種について医療機関と調整中でてんやわんやなので、できれば「ワクチンはいつから」といった質問電話は少し控えていただいて、もうしばらく自治体からの発表を待っていただきたいところです。

 一方で、治療を受ける必要があるかどうか等、徐々に自治体等の相談窓口の充実を図っていってほしいところ…。

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